中古マンションと中古一戸建て、どっちを選ぶ?統計データをもとに徹底比較
本記事では、国土交通省の統計データをもとに中古マンションと中古一戸建ての違いを比較し、それぞれのメリット・デメリット、向いている人の特徴を解説します。
中古マンションと中古一戸建ては、新築と比べて価格を抑えやすい傾向がありますが、重視すべきポイントは異なります。立地や利便性、管理の手間の少なさを重視するなら中古マンション、広さや自由度を重視するなら中古一戸建てが向いています。
【この記事で分かること】
- 中古マンションと中古一戸建ての基本的な違いと統計データ
- それぞれのメリット・デメリット
- 中古マンション/中古一戸建てに向いている人の特徴
- 購入時に確認すべき防犯対策とALSOKのサービス
目次
中古マンションと中古一戸建ての違い
マンションは、1つの建物に複数の世帯が居住し、管理会社などによる共同管理が基本です。一方、一戸建ては主に1世帯が居住する独立した1棟の住宅で、プライバシーや自由度が高いのが特徴です。
過去に人が住んだことのある分譲集合住宅のことを「中古マンション」、過去に人が住んだことのある一戸建て住宅のことを「中古一戸建て」といいます。
ただし、一度も人が住んだことがなくても、建設完了から1年を経過した場合は新築と表記できないため、「中古物件」または「未入居物件」として扱われることが一般的です。完成から1年以上2年未満の場合は、「新古マンション」「新古物件」と呼ばれることもあります。
住宅金融支援機構の「2025年度フラット35利用者調査」によると、融資区分に占める中古マンション・中古一戸建ての割合はいずれも2015年より増加しています。特に中古一戸建ては、2015年の7.3%から2025年には20.5%まで増加しており、中古住宅を選択する割合が高まっていることが分かります。
中古マンションと中古一戸建てはどっちが良い?
立地・利便性や管理の手間の少なさを重視する方には中古マンション、広さや住まいの自由度を重視する方には中古一戸建てが向いています。
中古マンションに向いている人
- 駅近など立地・利便性を重視したい人
- 管理や修繕の手間をできるだけ減らしたい人
- 単身・夫婦のみなど少人数世帯で住み替えを考えている人
国土交通省の「令和7年度住宅市場動向調査報告書」では、中古マンションを選んだ理由として「価格が適切だったから」に次いで「住宅の立地環境が良かったから」が多くなっています。このことから、立地を重視して住まいを選びたい方に向いているといえるでしょう。
また、平均居住人数は2.5人となっており、比較的少人数の世帯が居住していることが分かります。そのため、単身・夫婦のみなど少人数世帯で住み替えを考えている人にも向いているといえます。
中古一戸建てに向いている人
- 広い床面積や庭・駐車場など自由度の高い住環境を求める人
- 子育て中でスペースを重視する人
- 費用を抑えながら、一戸建てならではのメリットを得たい人
国土交通省の「令和7年度住宅市場動向調査報告書」では、中古一戸建てを選んだ理由として「価格が適切だったから」に次いで「一戸建てだから」が多くなっています。また、平均居住人数は3.1人と中古マンションの2.5人より多くなっています。このことから、一戸建てならではの住環境を求める方や、人数の多い世帯に向いているといえるでしょう。
中古マンションのメリット・デメリット
中古マンションは、管理の手間が少ない点や立地、セキュリティ面でメリットがある一方、継続的な費用やリフォームの制限などのデメリットがあります。
中古マンションのメリット
- 共用部分の管理を管理会社などに任せられ、居住者自身が管理する手間を抑えられる
- オートロックや管理人常駐など一定のセキュリティが備わっている
- 駅に近いなど立地条件が良く、資産価値を維持しやすい物件もある
- 一定の条件を満たせば住宅ローン控除の対象になる場合がある
中古マンションでは、共用部分の維持管理を管理会社へ任せられ、費用は管理費や修繕積立金などでまかなわれるため、個人で行うメンテナンスの負担を抑えられます。
また、オートロックや管理人の配置など一定のセキュリティが備わっている点もメリットです。
さらに、駅に近いなど立地条件の良い物件もあります。中古マンションの資産価値は、築年数だけでなく、立地や建物の状態、管理状況、修繕履歴などによっても異なるため、購入前によく確認することが大切です。一定の耐震基準などの条件を満たせば、住宅ローン控除の対象になる場合もあります。
中古マンションのデメリット
- 管理費・修繕積立金などランニングコストがかかる
- リフォームできる範囲が専有部分に限られる
- オートロックなどの共用防犯設備があっても過信せず個々の対策が必要
中古マンションでは、購入後も管理費や修繕積立金などのランニングコストが発生します。特に築年数が経つほど、修繕積立金が高くなる傾向があるため、購入前に長期修繕計画を確認しておくことが重要です。
また、リフォームできる範囲は専有部分に限られ、玄関ドアやバルコニー、サッシなどの共用部分は自由に変更できません。
専有部分についても、管理規約によって使用できる材質や工法が制限されている場合があります。
さらに、オートロックは居住者と一緒に侵入する「共連れ」などによってすり抜けられるおそれもあるため、共用防犯設備を過信せず、各住戸でも防犯対策を行うことが大切です。
中古一戸建てのメリット・デメリット
中古一戸建ては、マンションより広い住環境を確保しやすく、リフォームの自由度が高い一方、建物全体の管理や修繕を自分で行う必要があります。ここでは、中古一戸建てのメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。
中古一戸建てのメリット
- マンションより延べ床面積が広く、ゆとりのある住環境を確保できる
- 専有の庭や駐車場を持てる
- 法令や構造上の制約はあるものの、外装・構造も含めリフォーム・リノベーションの自由度が高い
- 一定の条件を満たせば住宅ローン控除の対象になる場合がある
令和7年度住宅市場動向調査によると、中古マンションの延べ床面積は平均70.8㎡であるのに対し、中古一戸建ては平均96.7㎡と広く、ゆとりのある住環境を確保しやすいのが特徴です。
また、専有の庭や駐車場を持てるほか、外装・構造を含めリフォーム・リノベーションの自由度が高い点もメリットです。自己所有の敷地内に駐車スペースを確保できれば、月々の駐車場代もかかりません。一定の耐震基準などの要件を満たせば、住宅ローン控除の対象になる場合もあります。
中古一戸建てのデメリット
- 過去の管理・修繕履歴が確認しにくく、購入後に予期しない修繕が必要になることがある
- 屋根・外壁など建物全体の修繕費を自己負担する必要がある
- 耐震性能は物件ごとに差があり、耐震診断・改修履歴の確認が必要
- オートロックや管理人の配置など、マンションのような防犯環境がなく、個々の対策が必要
マンションでは、大規模修繕工事の記録が管理組合に残されていることが多い一方、一戸建て住宅には修繕やリフォームの記録が残っていない場合があり、過去の維持管理状況を把握しにくい点がデメリットです。購入後に予期しない修繕が必要となるおそれもあるため、事前の建物調査や住宅診断(ホームインスペクション)の実施を検討しましょう。
屋根や外壁など、建物全体の修繕費も自己負担となります。また、建築時期や耐震診断・改修履歴を確認し、浸水・土砂災害リスクは自治体のハザードマップで把握することも大切です。マンションのような共用の防犯環境がないため、各家庭で防犯対策を行う必要があります。
| 比較項目 | 中古マンション | 中古一戸建て |
|---|---|---|
| 延べ床面積(平均) | 70.8㎡ | 96.7㎡ |
| ランニングコスト | 管理費・修繕積立金が毎月発生 | 修繕費は自己負担・自己計画(毎月の強制徴収なし) |
| リフォームの自由度 | 専有部分に限定、管理規約の制約あり | 外装・構造も含め自由度が高い |
| 防犯設備 | 防犯カメラやオートロック等の共用設備あり | 個別の防犯対策が必要 |
統計データで比較する中古マンションと中古一戸建て
ここからは、国土交通省の「令和7年度住宅市場動向調査報告書」をもとに、それぞれの特徴を比較していきましょう。
出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」
調査対象:2024年4月~2025年3月に住み替えを行った世帯
調査実施期間:令和7年9月1日~令和7年12月9日
対象地域:三大都市圏
回収数:565
※回答形式(複数回答・単一回答)は設問によって異なります。
※各表の順位は回答割合の高い項目を示したものであり、購入者全体への推奨順位を示すものではありません。
※三大都市圏とは、首都圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)・中京圏(岐阜・愛知・三重)・近畿圏(京都・大阪・兵庫)を指します。(国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査」の定義)
選択理由別の比較
| 順位 | 中古マンションの選択理由 (令和7年度) | 中古一戸建ての選択理由 (令和7年度) |
|---|---|---|
| 1位 | 価格が適切だったから(64.2%) | 価格が適切だったから(62.5%) |
| 2位 | 住宅の立地環境が良かったから(46.6%) | 一戸建てだから(53.8%) |
| 3位 | マンションだから(41.5%) | 住宅の立地環境が良かったから(36.8%) |
| 4位 | 住宅のデザイン・広さ・設備等が良かったから(39.0%) | 住宅のデザイン・広さ・設備等が良かったから(28.5%) |
| 5位 | 交通の利便性が良かったから(36.1%) | 昔から住んでいる地域だったから(24.1%) |
中古マンション購入者の主な選択理由としては、「価格が適切だったから」が最も多く64.2%で、次いで「住宅の立地環境が良かったから」「マンションだから」が上位に挙がっています。
中古一戸建て購入者の選択理由も同じく「価格が適切だったから」が最も多く、62.5%となっています。次いで「一戸建てだから」「住宅の立地環境が良かったから」が上位に挙がっています。一戸建てそのものを希望していることに加え、立地環境や住宅の広さ・設備なども選択理由となっています。
資金調達別の比較
| 項目 | 中古マンション (令和7年度) | 中古一戸建て (令和7年度) |
|---|---|---|
| 購入資金(平均) | 3,321万円 | 2,966万円 |
| 自己資金(平均) | 1,329万円 | 1,130万円 |
| 自己資金比率 | 40.0% | 38.1% |
| 住宅ローン年間返済額(平均) | 121.8万円 | 111.3万円 |
| 返済負担率(平均) | 17.0% | 16.7% |
| 返済期間(平均) | 28.5年 | 29.0年 |
住宅購入資金の平均は、中古マンションが3,321万円で、中古一戸建ては2,966万円と、中古マンションのほうが350万円以上高くなっています。中古マンションは令和3年度の2,990万円から331万円(11.1%)上昇している一方、中古一戸建ては2,959万円から7万円の上昇にとどまっています。令和3年度と比べると、中古マンションの購入資金の平均額が上昇していることが分かります。
また、自己資金比率を見ていくと、中古マンション購入者の方が自己資金比率はやや高い傾向があります。
住宅ローンの年間返済額は中古マンションが121.8万円、中古一戸建ては111.3万円とやや中古マンションのほうが高い傾向にあります。住宅ローンの返済期間については、中古マンションが平均28.5年、中古一戸建ては平均29.0年です。
世帯別(年齢・年収)の比較
| 項目 | 中古マンション(令和7年度) | 中古一戸建て(令和7年度) |
|---|---|---|
| 世帯主平均年齢 | 46.7歳 | 47.3歳 |
| 世帯主年齢最多層 | 40代(25.9%) | 40代(26.5%) |
| 世帯年収(平均) | 764万円 | 703万円 |
| 世帯年収最多層 | 400万円~600万円未満(20.8%) | 600万円~800万円未満(22.9%) |
| 平均居住人数 | 2.5人 | 3.1人 |
| 居住人数最多層 | 2人(36.4%) | 3人(28.5%) |
世帯主の平均年齢は、中古マンションが46.7歳、中古一戸建ては47.3歳で、いずれも40代の割合が最も高くなっています。一方で、中古一戸建ては60歳以上の世帯主が14.6%なのに対して、中古マンションは20.8%とやや多くなっています。
世帯年収を見ると、中古マンション購入者の世帯年収の平均は764万円、中古一戸建て購入者の世帯年収の平均は703万円で、中古マンション購入世帯のほうが高くなっています。一方で、中古マンションの場合は「400万円~600万円未満」と回答した人が多く、中古一戸建てでは「600万円~800万円未満」と回答した人が多くなっています。
また、中古一戸建て購入者は居住人数「3人」と回答した人が最も多く、中古マンション購入者は「2人」が多くなっています。
建築時期とリフォームの比較
| 項目 | 中古マンション(令和7年度) | 中古一戸建て(令和7年度) |
|---|---|---|
| 建築時期最多層 | 平成7年~平成16年(22.0%) | 平成7年~平成16年(20.9%) |
| 平均築後年数 | 29.6年 | 27.1年 |
| 売主リフォーム実施率 | 48.6% | 37.9% |
| 購入後リフォーム実施率 | 26.2% | 45.8% |
| リフォーム実施率(購入前後合計) | 71.2% | 71.8% |
購入物件の建築時期は、中古マンション・中古一戸建てともに「平成7年~平成16年」が最も多くなっています。中古マンションは、令和6年度の調査では「昭和60年~平成6年」が最多でした。
また、令和7年度の購入前後のリフォームの実施状況を見ると、中古マンションは71.2%、中古一戸建ては71.8%とほぼ同水準です。令和6年度は中古マンションが79.1%と上回っていましたが、令和7年度は中古一戸建てがわずかに上回っています。
中古住宅への入居前に知っておきたい防犯対策とALSOKサービス
警察庁の統計によると、侵入窃盗の発生場所別認知件数は、一戸建て住宅が全体の約3割、マンションなどの共同住宅でも約1割を占めています。そのため、住宅形態に関わらず防犯対策を行うことが大切です。
特に中古住宅は、物件によって玄関ドアの鍵やインターホン、防犯カメラなどの設備状況が異なります。入居前に建物の防犯設備や周辺地域の犯罪発生状況を確認し、不足している対策を検討しましょう。
中古マンションでは、オートロックがない場合は、モニター付きインターホンや補助錠の設置を検討するのがおすすめです。オートロックがある物件でも、居住者などと一緒に侵入されるおそれ(共連れ)があるため、過信はせず日頃から防犯意識を持つことが大切です。
また、窓ガラスやサッシは共用部分として扱われることが多いため、防犯フィルムなどの設置には管理組合の許可が必要な場合があります。事前に管理規約を確認しておきましょう。
中古一戸建て住宅は、防犯設備が十分に備わっていない場合もあります。玄関のディンプルキーへの交換や補助錠・スマートロックの設置、窓への防犯ガラスや防犯フィルムの設置などを検討しましょう。また、庭や駐車場などの死角となりやすい場所には、防犯カメラやセンサーライトを設置するのも有効です。
新居での生活のスタートには、安全・安心が欠かせません。侵入窃盗や火災からご自宅を守り、安心できる暮らしを支える住環境づくりをALSOKがサポートします。
ホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」
ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」では、「オンラインセキュリティ」と「セルフセキュリティ」の2つのプランから選べます。オンラインセキュリティは、不審者の侵入や火災などの異常発生時にALSOKが駆けつけます。スマートフォンで警備操作が可能で、スマートフォンを持っているだけで警備を自動解除し、外出時はワンタッチで警備を開始できる便利な機能も活用いただけます。
セルフセキュリティは、お手頃価格でホームセキュリティを導入でき、もしものときはALSOKへ駆けつけを依頼することができます。
ALSOKのホームセキュリティは在宅中も警備をセットできるので、外出中はもちろん、就寝中や一人での在宅時にも安心です。一戸建てはもちろん、マンションなどの集合住宅にも設置可能です。ホームセキュリティの導入を検討している方は、ぜひALSOKにご相談ください。
防犯カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」
ALSOKの屋外用カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」は、工事不要で設置できるほか、人感センサーによる自動録画やオプションの駆けつけサービスにも対応しています。人の動きを検知するとLEDライトが点灯するため、夜間や暗い時間帯でも状況を把握しやすくなります。防犯性能を重視しつつ、手軽に導入したい方に適した防犯カメラです。
中古マンションと中古一戸建ての比較でよくある質問
Q:中古住宅を購入する前に住宅診断(ホームインスペクション)は必要ですか?
A:中古住宅は経年劣化や過去の修繕状況を把握しにくい場合があるため、購入前に住宅診断(ホームインスペクション)の実施を検討しましょう。専門家に建物の状態を確認してもらうとともに、保証内容や修繕履歴も確認しておくことで、購入後に想定外の修繕費が発生するリスクを抑えやすくなります。
Q:地震や浸水などの災害リスクはどう確認すれば良いですか?
A:地震リスクは建築時期や耐震性能、耐震診断・改修履歴などを確認しましょう。浸水や土砂災害のリスクは、自治体が公表しているハザードマップで確認できます。マンション・一戸建てを問わず、物件の立地と建物の性能をそれぞれ確認することが大切です。
まとめ
中古マンションと中古一戸建ては、それぞれ異なる特徴やメリット・デメリットがあるため、家庭の価値観や優先順位に応じて選ぶことが重要です。
購入時は、価格や立地だけでなく、建物の状態や管理・修繕状況、災害リスクなども確認しましょう。また、中古住宅は物件によって防犯設備が異なるため、入居前に設備状況を確認し、必要に応じてホームセキュリティや防犯カメラなどの防犯対策を取り入れることも重要です。





















