注文住宅と建売(分譲)住宅はどっちが良い?統計データで違いを徹底比較
本記事では、統計データをもとに注文住宅と建売(分譲)住宅を比較しながら、双方のメリット・デメリットや購入時の注意点などを解説します。
新築の一戸建てを購入する際、「注文住宅」と「建売(分譲)住宅」という2つの選択肢があります。人生のなかで最も大きな買い物といわれる住宅選びで、後悔したくないと悩まれている方は多いのではないでしょうか。
【この記事で分かること】
- 注文住宅と建売(分譲)住宅の違い
- 注文住宅、建売(分譲)住宅それぞれのメリット・デメリット
- 価格、間取り、立地、入居時期、防犯面での比較ポイント
- 注文住宅と建売(分譲)住宅に向いている人
目次
注文住宅と建売(分譲)住宅の違い
注文住宅は、購入・所有する土地に間取りや設備を自由に決めて建てる家です。一方、建売(分譲)住宅は、すでに建築済み(または建築予定)の家と土地がセットで販売される住宅を指します。両者の主な違いは、間取りや設備などを自由に決められるかどうかです。
なお、建売住宅と分譲住宅は一般的には同じ意味で使われますが、主に分譲住宅はメーカーなどが大きな土地を区分けした「分譲地」に家を建て、販売される住宅のことを指します。
では、新築の注文住宅と建売(分譲)住宅は、どちらのほうが多いのでしょうか。
出典:国土交通省「建築着工統計調査報告(令和7年計分)」をもとにALSOKが作成
過去7年間の新設住宅着工戸数は、全体的に建売(分譲)住宅よりも注文住宅の方が多いものの、令和7年は注文住宅20万1,285戸、建売(分譲)住宅11万5,935戸と、戸数差は縮まってきています。
東京都では注文住宅(持家)が1万2,882戸に対し、建売(分譲)住宅が1万6,257戸と上回っており、土地価格の高い都市部では土地と住宅がセットになった建売(分譲)住宅の需要があることが分かります。
注文住宅と建売(分譲)住宅はどっちが良い?
注文住宅と建売(分譲)住宅は、どちらにもメリット・デメリットがあり、どちらが良いかは何を重視するかによって異なります。ここでは、それぞれどのような人に向いているのか、特徴を整理してご紹介します。
注文住宅に向いている人
- 間取りや内装、設備にこだわり、理想の住まいを実現したい人
- 断熱・耐震・省エネなど住宅性能を重視したい人
- 入居まで時間がかかっても、納得して家づくりを進めたい人
注文住宅は、間取りや設備、住宅性能を希望に合わせたい人に向いています。時間をかけて打ち合わせを重ね、納得できる住まいをつくりたい人に適しています。
建売(分譲)住宅に向いている人
- 費用をできるだけ抑えて一戸建てを購入したい人
- 早く入居して新生活を始めたい人
- 立地や周辺環境を重視して選びたい人
建売(分譲)住宅は、費用や入居までの期間を抑えたい人に向いています。完成した建物を確認し、立地や周辺環境を重視して選びたい人にも適しています。
注文住宅のメリット・デメリット
注文住宅は、設計の自由度が高く、住宅性能や防犯設備を計画段階から取り入れやすい点がメリットです。一方、費用が高額になりやすく、入居までに時間がかかる点には注意が必要です。
注文住宅のメリット
- 内装・外装・構造・設備まで自由に設計できる
- 断熱・耐震・省エネなど住宅性能を高められる
- 家族構成やライフスタイルに合わせた間取りにできる
- 有線LANの配線・工事を行える
- 設計段階からホームセキュリティや防犯カメラを組み込める
注文住宅は、間取りやデザイン、住宅性能を自由に決められます。また、ホームセキュリティや防犯カメラ専用電源の確保や配線の隠ぺい、部屋のインテリアを損なわないような設置や有線工事が可能です。
注文住宅のデメリット
- 費用が高額になりやすく、こだわるほど予算を超えやすい
- 入居まで1年以上かかることもあり、工期が 遅れやすい
- デザインにこだわりすぎると住みやすさや防犯性を損ない後悔することも
- 無線式のホームセキュリティにおいては電波テストが不可能
注文住宅は自由度が高い分、費用や工期がかさみやすくなります。無線式のホームセキュリティは建築前に電波確認ができないため、完成後に通信障害が起きるリスクがある点にも注意が必要です。
建売(分譲)住宅のメリット・デメリット
建売(分譲)住宅は、注文住宅より費用を抑えやすく、完成済みであれば早く入居できる点がメリットです。一方、内装や設備の自由度が低く、建築後は防犯設備の配線などに制約が生じることがあります。
建売(分譲)住宅のメリット
- 仕様の統一や大量発注、打ち合わせ不要で費用を抑えられる
- 条件の良い土地に建てられることが多く立地に恵まれる
- 多くが建築済みで、購入後すぐに入居できる
- 無線式のホームセキュリティは、実際の建物内で電波テストを行い、必要に応じて中継器を設置できる
- 防犯カメラを仮設置し、実際の映像を確認しながら設置場所を検討できる
建売(分譲)住宅は、仕様が統一されているため、費用を抑えやすく、完成した建物を確認しながらホームセキュリティや防犯カメラの設置を検討できる点が魅力です。
建売(分譲)住宅のデメリット
- 内装や設備を自分で選べない
- 希望条件に完全に合う物件を見つけにくく、妥協が必要になることも
- 立地によっては防犯対策が欠かせない(角地・路地奥など)
- ホームセキュリティ用の専用電源を確保できない場合がある/配線の隠ぺいが難しい
- 防犯カメラの設置は場所によってポールの埋設が必要になる/配線を隠せない場合がある
建売(分譲)住宅は内装や設備を自由に選べないため、妥協点を探る必要があります。また、建物完成後はホームセキュリティの電源確保や配線、防犯カメラの設置に制約が生じることもあります。
注文住宅と建売(分譲)住宅の5つの比較ポイント
| 比較ポイント | 注文住宅 | 建売住宅 |
|---|---|---|
| 価格 | 比較的高い傾向 | 比較的安い傾向 |
| 間取り・設備 | 希望に合わせて決めやすい | 選択の自由度が限られる |
| 立地条件 | 希望の土地を自分で探す必要がある | 利便性の高い土地から選びやすい |
| 入居までの期間 | 設計や工事に時間がかかる | 完成済みであれば短期間で入居できる |
| 防犯・安全面 | 設計段階から防犯対策を取り入れやすい | 完成後でも防犯設備を追加できる |
ここからは、国土交通省の「令和7年度住宅市場動向調査報告書」の統計データをもとに、注文住宅購入者と建売(分譲)住宅購入者の特徴を見ていきましょう。
①価格
※注文住宅は全国、分譲戸建住宅などその他の住宅種別は主に三大都市圏を対象とした調査のため、数値は単純に優劣を比較できるものではありません。それぞれの住宅種別で見られる傾向として参照してください。
三大都市圏とは、首都圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)・中京圏(岐阜・愛知・三重)・近畿圏(京都・大阪・兵庫)を指します。(国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査」の定義)
令和7年の住宅市場動向調査によると、分譲戸建住宅(三大都市圏)の平均購入資金は5,099万円で、土地を購入した注文住宅の新築世帯(全国)は7,646万円です。
注文住宅は自由設計である分、費用が高くなりやすく、建売(分譲)住宅は仕様の統一や打ち合わせの少なさなどにより、コストを抑えやすい特徴があります。
②間取り・設備
注文住宅は内装や設備を自由に決められ、住宅性能も高めやすい点が強みです。実際に、注文住宅取得世帯が設備等を選んだ理由では、「高気密・高断熱住宅」が66.0%で最も多く、住宅性能を重視する傾向がうかがえます。
建売(分譲)住宅は、完成済みであれば実物を確認して選べます。分譲戸建住宅取得世帯の設備等に関する選択理由では、「間取り、部屋数」が68.2%で最も多くなっています。
③立地条件
注文住宅取得世帯が住宅を選んだ理由は、「信頼できる住宅メーカー/不動産業者だったから」が53.1%で最も多く、「新築だから」が45.9%、「住宅のデザイン・広さ・設備等が良かったから」が43.8%と続きます。「住宅の立地環境が良かったから」は29.9%で、立地よりも作り手への信頼を選択理由に挙げた世帯が多いことが分かります。
一方、分譲戸建住宅取得世帯の選択理由は、「新築住宅だから」が57.7%、「一戸建てだから」が57.4%、「住宅の立地環境が良かったから」が43.2%の順に多くなっています。
建売(分譲)住宅は、販売会社が条件の良い土地をまとめて仕入れるため、立地に恵まれた物件が多い傾向があります。
④入居までの期間
注文住宅は、土地探し、設計、建築といった工程を経るため、入居まで1年以上かかることもあります。また、天候などの影響により、工期が延びる可能性もあります。一方、建売(分譲)住宅は完成済みで販売される物件も多く、比較的早く入居できる点がメリットです。物件の契約から引き渡しまでの期間は、1~3か月程度が一般的です。
⑤防犯・安全面
設備等に関する選択理由を見ると、注文住宅取得世帯では「火災・地震・水害などに対する安全性の高さ」が50.3%で、3番目に多くなっています。一方、「防犯性能の高さ」は21.0%で、火災・地震・水害などへの安全性と比べると、選択理由に挙げた世帯の割合は低くなっています。
分譲戸建住宅取得世帯では、「火災・地震・水害などに対する安全性の高さ」は26.2%、「防犯性能の高さ」は8.4%で、いずれも注文住宅取得世帯より低い割合です。ただし、これらは設備等の選択理由として挙げた割合であり、住宅そのものの防犯性能を示すものではありません。注文住宅は設計段階から防犯設備を組み込めるほか、建売(分譲)住宅でも防犯カメラやホームセキュリティなどを後付けできます。
一戸建て住宅を検討する際は防犯対策も欠かさず行おう
令和7年の侵入窃盗の発生場所別認知件数を見ると、一戸建て住宅への侵入が最も多く、全体の約3割を占めている状態です。新居を選ぶ際は、住宅の種類や間取りだけでなく、防犯対策も欠かせません。玄関や勝手口には防犯性の高い鍵や補助錠を取り付け、ワンドア・ツーロックで侵入に時間をかけさせることが有効です。狙われやすい掃き出し窓には、割れにくい防犯ガラスや防犯フィルムを取り入れましょう。
出典:警察庁「住まいる防犯110番 データで見る侵入犯罪の脅威」
こうした設備による対策に加え、ホームセキュリティや防犯カメラを活用すると、侵入窃盗や火災などの異常にも備えられます。ALSOKでは、新居で安心して暮らせる住環境づくりをサポートいたします。
ホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」
ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」では、「オンラインセキュリティ」と「セルフセキュリティ」をご用意しており、ご希望にあわせてお選びいただけます。
オンラインセキュリティは、異常発生時に自動でALSOKが駆けつけます。また、スマートフォンを持っているだけで警備を自動解除し、外出時はワンタッチで警備を開始できる便利な機能も活用いただけます。
セルフセキュリティは、お手頃価格でホームセキュリティを導入でき、もしものときはALSOKへ駆けつけを依頼することができます。
ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」は在宅中も警備をセットできるので、外出中はもちろん、就寝中や一人での在宅時にも安心です。注文住宅や建売(分譲)住宅のほか、共同住宅にも導入できます。建物の構造や通信環境などによって設置できる機器や施工方法が異なるため、詳しくはALSOKへご相談ください。
屋外対応無線式カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」
ALSOKの屋外用カメラは、工事不要で設置できるほか、人感センサーによる自動録画やオプションの駆けつけサービスにも対応しています。人の動きを検知するとLEDライトが点灯するため、夜間や暗い時間帯でも状況を把握しやすく、安心感を高めてくれます。防犯性能を重視しつつ、導入のハードルを下げたい方に適した防犯カメラです。
注文住宅と建売(分譲)住宅の比較でよくある質問
Q:最終的に費用を抑えられるのはどちらですか?
A:一般的には、仕様の統一や打ち合わせの省略により、建売(分譲)住宅のほうが費用を抑えやすい傾向です。国土交通省の「令和7年度 住宅市場動向調査報告書」でも、住宅ローンの年間返済額は注文住宅(全国)164.9万円、分譲戸建住宅(三大都市圏)148.7万円となっています。
Q:どちらが自分に合うか分からないときはどうすれば良いですか?
A:費用・自由度・入居時期・立地の優先順位を整理しましょう。こだわりや性能を重視するなら注文住宅、費用や入居の早さ、立地を重視するなら建売(分譲)住宅が向いています。迷う場合は、専門家への相談も有効です。
まとめ
注文住宅は設計の自由度が高い一方、建売(分譲)住宅と比べて取得費用が高くなる場合があります。一方、建売(分譲)住宅は設計や設備の自由度が限られるものの、費用を抑えやすく、完成済みの物件であれば比較的早く入居できます。費用や住宅へのこだわり、入居時期、立地条件などに優先順位をつけ、希望に合った住宅を選びましょう。また、新築住宅を購入する際は、防犯対策もあわせて検討することが大切です。





















