家を買う決め手と妥協点は?優先順位の決め方を統計データで解説
本記事では、国土交通省の「令和7年度住宅市場動向調査報告書」をもとに、実際に家を購入した方の決め手と妥協したポイント、住宅の選び方について解説します。
家を買う決め手は住宅の種類によって異なり、価格や立地環境、新築であることなど、重視されるポイントはさまざまです。一方、妥協したポイントでは、住宅の種類を問わず「価格(予定より高くなった)」が最も多くなっています。
マイホームを購入する際、「どこまで条件にこだわるべきか」「何なら妥協しても良いのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。予算や立地、間取りなど、すべての希望を満たすことが難しい場合は、譲れない条件を整理して優先順位を決めることが大切です。
【この記事で分かること】
- 家を買う決め手として重視されているポイント
- 家を買う際に妥協したポイント
- 住宅種別ごとに向いている人
- 家選びで後悔しないための優先順位の決め方
目次
家を買う決め手は?購入者が重視したポイント
家を買う決め手としては、価格や立地環境、新築であることなどが重視されています。ただし、重視されるポイントは住宅の種類によって異なります。
ここでは、国土交通省の「令和7年度住宅市場動向調査報告書」をもとに、住宅購入者がどのような点を重視して家を選んだのかを見ていきます。
※注文住宅は全国、その他の住宅種別は主に三大都市圏を対象とした調査であり、数値は単純に優劣を比較できるものではありません。それぞれの住宅種別で見られる傾向として参照してください。
※三大都市圏とは、首都圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)・中京圏(岐阜・愛知・三重)・近畿圏(京都・大阪・兵庫)を指します。(国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査」の定義)
家を買う決め手で多い理由は「価格」「立地環境」「新築であること」
| 住宅の選択理由(令和7年度) | |||
|---|---|---|---|
| 住宅種別 | 1位 | 2位 | 3位 |
| 注文住宅 | 信頼できる住宅メーカー/不動産業者だったから(53.1%) | 新築住宅だから(45.9%) | 住宅のデザイン・広さ・設備等が良かったから(43.8%) |
| 分譲戸建住宅 | 新築住宅だから(57.7%) | 一戸建てだから(57.4%) | 住宅の立地環境が良かったから(43.2%) |
| 分譲集合住宅 | 住宅の立地環境が良かったから(61.5%) | 新築住宅だから(59.3%) | マンションだから(44.4%) |
| 既存(中古)戸建住宅 | 価格が適切だったから(62.5%) | 一戸建てだから(53.8%) | 住宅の立地環境が良かったから(36.8%) |
| 既存(中古)集合住宅 | 価格が適切だったから(64.2%) | 住宅の立地環境が良かったから(46.6%) | マンションだから(41.5%) |
※注文住宅は全国、そのほかの住宅種別は三大都市圏での調査
出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」
住宅の選択理由は、住宅種別によって大きく異なります。注文住宅の場合は、「信頼できる住宅メーカーだったから」という理由が多くなっています。注文住宅や分譲住宅といった新築住宅を選んだ世帯は「新築住宅だから」という回答も多く、新築であることも重視されていることが分かります。一方で、中古住宅は戸建・集合住宅に限らず「価格が適切だったから」という回答が多く、価格を重視していることが分かります。
設備・環境で重視されたポイント
| 設備等に関する選択理由(令和7年度) | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 住宅種別 | 間取り、部屋数 | 住宅の広さ | 住宅のデザイン | 高気密・高断熱住宅 | 防犯性能の高さ |
| 注文住宅 | 49.3% | 36.0% | 61.0% | 66.0% | 21.0% |
| 分譲戸建住宅 | 68.2% | 47.7% | 56.1% | 21.5% | 8.4% |
| 分譲集合住宅 | 67.0% | 41.5% | 59.6% | 25.5% | 26.6% |
| 既存(中古)戸建住宅 | 77.8% | 76.4% | 18.1% | 4.2% | 2.8% |
| 既存(中古)集合住宅 | 74.6% | 63.1% | 36.1% | 5.7% | 16.4% |
※注文住宅は全国、そのほかの住宅種別は三大都市圏での調査
出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」
次に、設備等に関する選択理由を見ていきましょう。注文住宅は「高気密・高断熱住宅」という回答が最多で、注文住宅以外はいずれも「間取り、部屋数」が最多となっています。また、2番目に重視されるポイントを見ると、新築は「住宅のデザイン」、中古は「住宅の広さ」となっています。
購入前に比較検討した住宅の種類
| 比較検討した住宅の種類(令和7年度) | |||
|---|---|---|---|
| 住宅種別 | 1位 | 2位 | 3位 |
| 注文住宅 | 新築一戸建て(分譲・建売)(51.4%) | 注文住宅以外は検討していない(41.6%) | 既存(中古)一戸建て(12.7%) |
| 分譲戸建住宅 | 新築一戸建て(注文)(55.2%) | 新築一戸建て(分譲・建売)(51.6%) | 今回購入した住宅種類以外は検討していない(23.5%) |
| 分譲集合住宅 | 新築分譲マンション(47.0%) | 既存(中古)マンション(40.4%) | 今回購入した住宅種類以外は検討していない(40.4%) |
| 既存(中古)戸建住宅 | 既存(中古)一戸建て(53.0%) | 新築一戸建て(分譲・建売)(37.9%) | 今回購入した住宅種類以外は検討していない(33.6%) |
| 既存(中古)集合住宅 | 既存(中古)マンション(50.8%) | 今回購入した住宅種類以外は検討していない(41.5%) | 新築分譲マンション(37.1%) |
※注文住宅は全国、そのほかの住宅種別は三大都市圏での調査
出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」
購入前に比較検討した住宅の種類を見ていくと、一戸建て住宅を購入した場合は一戸建て、集合住宅を購入した場合はマンションを中心に比較検討している傾向が見られます。特に新築の一戸建てを購入した世帯では、新築物件を中心に検討する傾向が強く、集合住宅の購入者は新築・中古を問わず比較していることが見て取れます。
家を買うときに妥協したポイント
妥協したもので多いのは「価格(予定より高くなった)」
| 住宅選択にあたり妥協したもの(令和7年度) | |||
|---|---|---|---|
| 住宅種別 | 1位 | 2位 | 3位 |
| 注文住宅 | 価格(予定より高くなった)(63.8%) | 住宅の広さ(35.3%) | 間取り、部屋数(28.0%) |
| 分譲戸建住宅 | 価格(予定より高くなった)(41.3%) | 住宅の広さ(23.9%) | 間取り、部屋数(20.3%) |
| 分譲集合住宅 | 価格(予定より高くなった)(39.6%) | 住宅の広さ(30.4%) | 間取り、部屋数(21.1%) |
| 既存(中古)戸建住宅 | 価格(予定より高くなった)(22.5%) | 交通の利便性(20.6%) | 間取り、部屋数(15.0%) |
| 既存(中古)集合住宅 | 価格(予定より高くなった)(24.6%) | 住宅の広さ(17.6%) | 間取り、部屋数(17.3%) |
※注文住宅は全国、そのほかの住宅種別は三大都市圏での調査
出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」
住宅の種別にかかわらず、妥協したポイントとして最も多いのは「価格(予定より高くなった)」です。特に注文住宅は突出しており、自由設計ゆえに要望を積み上げた結果、当初の予算を超えるケースが多いと考えられます。また、既存(中古)戸建住宅を除き、「住宅の広さ」が2番目に多くなっています。「間取り、部屋数」はすべての住宅種別で3番目に多く、価格だけでなく、住宅の広さや間取りなども妥協点になりやすいことが分かります。
一方、既存(中古)戸建住宅では「交通の利便性」が2番目に多く、ほかの住宅種別とは異なる傾向が見られます。
決め手と妥協点から見る住宅種別の選び方
| 住宅種別 | こんな人に向いている |
|---|---|
| 注文住宅 | 間取り・デザインを自由に決めたい人 |
| 分譲戸建住宅 | 安く早く一戸建てを手に入れたい人 |
| 分譲集合住宅 | 駅近の利便性と管理の手軽さを求める人 |
| 既存(中古)戸建住宅 | 予算を抑えて広さを確保したい人 |
| 既存(中古)集合住宅 | 人気エリアに手頃な価格で住みたい人 |
住宅の種類によって、価格や立地、間取りの自由度、入居までにかかる期間などに違いがあります。そのため、家を選ぶ際は、予算や希望する暮らし方などを踏まえて、自分に合った住宅を検討することが大切です。ここからは、それぞれの住宅がどのような人に向いているのか、セキュリティ面も含めて見ていきましょう。
注文住宅が向いている人
- こだわりの間取り・デザインを実現したい人
- 土地を持っている、または住みたいエリアが決まっている人
- 設計段階でセキュリティシステム(ホームセキュリティ・防犯カメラ)を組み込みたい人
設計から仕様まで自由に決められるため、二世帯同居や在宅ワークなど、それぞれの家庭の事情に合わせやすいのが魅力です。一方で、打ち合わせや工期には時間がかかる傾向があります。多少の時間や手間をかけてでも、自分たちの理想を追求したい方に向いています。
分譲戸建住宅が向いている人
- コストを抑えて一戸建てに住みたい人
- 完成した現物を見て決めたい人
- 自由にセキュリティシステムの導入を検討したい人
土地と建物がセットになっており、価格が明確で、実物を確認してから購入できる点が強みです。設計の自由度は注文住宅より低いものの、費用を抑えながら早めに入居できるため、時間をかけずに一戸建てを手に入れたい方に適しています。
分譲集合住宅(新築マンション)が向いている人
- 駅近など利便性を重視する人
- 管理や防犯の手間を抑えたい人
- すでに防犯性が一定程度備わっていることを期待する人
駅前や都心など好立地に建てられることが多く、共用部の維持管理は管理組合が担うため、手間がかかりにくいのが特徴です。管理費や修繕積立金は必要になりますが、共働き世帯や単身者など、利便性を優先したい方に向いています。
既存(中古)戸建住宅が向いている人
- 予算を抑えて広さを確保したい人
- リフォーム・リノベーション前提で考えられる人
- 自由にセキュリティシステムの導入を検討したい人
同じ立地や面積であっても新築より価格を抑えやすく、浮いた費用をリフォームなどの改修費に回せるのがメリットです。築年数によっては設備の劣化や耐震性の確認が欠かせないため、住宅診断(インスペクション)を活用しながら検討できる方に適しています。
既存(中古)集合住宅(中古マンション)が向いている人
- 人気エリアに手頃な価格で住みたい人
- 実際の管理状態を見て選びたい人
- すでに防犯性が一定程度備わっていることを期待する人
新築マンションの供給が少ない都心部でも選択肢が多く、価格を抑えやすいのが魅力です。修繕履歴や管理組合の運営状況を事前に確認できる点も利点で、資産価値をしっかり見極めて選びたい方に向いています。
家選びで後悔しないための優先順位の決め方
家選びで後悔しないためには、無理なく支払える予算を明確にしたうえで、立地や間取り、新築・中古などの希望条件に優先順位を付けることが大切です。すべての希望を満たすことが難しい場合に備えて、譲れない条件と妥協できる条件をあらかじめ整理しておきましょう。ここでは、家を購入する際に検討しておきたいポイントを3つご紹介します。
予算の考え方(返済可能額・自己資金の割合)
家を購入する際、月々無理なく返済できる住宅ローンの金額や自己資金の割合、将来の支出などを踏まえて予算を決めることが大切です。購入できる金額だけで判断するのではなく、住宅ローンを返済しながら生活費や教育費などを確保できるかも考慮して資金計画を立てる必要があります。
希望する立地や間取り、デザインをすべて満たそうとすると、想定していた予算を超えてしまうケースもあります。あらかじめ予算の上限を決め、その範囲内で譲ることのできない条件と妥協できる条件を整理しましょう。
立地・間取りの優先順位の付け方
立地と間取りのどちらを優先するか迷った場合は、変更が難しい条件から優先して考える方法があります。立地は購入後に変えられないため、通勤・通学の利便性や子育て環境など、暮らしに大きく影響する条件を整理しておきましょう。間取りについては、現在の家族構成だけでなく、子どもの成長や独立など将来的なライフスタイルの変化も踏まえて検討することが大切です。
「もっと良い場所があるのでは」と迷わないためにも、立地と間取りそれぞれに譲れない条件を決めておくと選択しやすくなります。
新築と中古のどちらを優先するか
新築と中古のどちらを優先するかは、住宅に求める条件と予算を照らし合わせて判断しましょう。新築であることを重視するのか、価格を抑えることを優先するのかを明確にすると、自分に合った住宅を選びやすくなります。
国土交通省の統計データによると、新築を購入した方の多くが中古を選ばなかった理由として「せっかくのマイホームは新築の方が気持ち良いから」という回答が多く、新築であること自体に価値を見出していることが分かります。
一方で、中古住宅を選んだ理由としては「予算的に既存(中古)住宅が手頃だったから」が最も多く、価格を重視して判断している層が多いことがうかがえます。
新築・中古にはそれぞれ異なる特徴があるため、何を優先して住宅を購入したいのかを整理したうえで比較することが大切です。
家を購入する際は防犯対策も欠かさず行おう
住宅を狙った犯罪の一つに侵入窃盗があります。住宅の種類を問わず被害に遭うおそれがあるため、家を購入する際は防犯対策についても検討しておくことが大切です。
例えば、玄関や窓には補助錠を取り入れて侵入に時間がかかる環境を整えましょう。中古住宅を購入する場合は、前の住人が合鍵を持っている可能性も考慮し、入居時に鍵を交換しておくと安心です。
また、窓は防犯ガラスや防犯フィルムを取り入れてガラス破りへの対策を行いましょう。掃き出し窓だけでなく、浴室やトイレなどの小窓も侵入口となるおそれがあるため、面格子を設置するなどの対策をおすすめします。
この他にも、庭や外構には防犯カメラやセンサーライトを設置し、侵入者が人目を避けて行動しにくい環境を整えることも有効です。こうした設備による対策に加えて、異常を検知した際の対応まで備えたい場合は、ホームセキュリティの導入も選択肢の一つです。
ALSOKでは、侵入窃盗や火災からご自宅を守り、安心できる暮らしを支える住環境づくりをサポートします。
ホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」
ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」では、「オンラインセキュリティ」と「セルフセキュリティ」の2種類から選べます。
オンラインセキュリティは、不審者の侵入や火災などの異常発生時にALSOKが駆けつけます。また、スマートフォンを持っているだけで警備を自動解除し、外出時はワンタッチで警備を開始できる便利な機能も活用いただけます。
セルフセキュリティは、お手頃価格でホームセキュリティを導入でき、もしものときはALSOKへ駆けつけを依頼することができます。
ALSOKのホームセキュリティは在宅中も警備をセットできるので、外出中はもちろん、就寝中や一人での在宅時にも安心です。戸建住宅はもちろん、マンションなどの集合住宅にも設置可能です。ホームセキュリティの導入を検討している方は、ぜひALSOKにご相談ください。
屋外対応無線式カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」
ALSOKの屋外用カメラは、工事不要で設置でき、人感センサーによる自動録画やオプションの駆けつけサービスにも対応しています。人の動きを検知するとLEDライトが点灯するため、夜間や暗い時間帯でも状況を把握しやすく、安心感を高めてくれます。防犯性能を重視しつつ、導入のハードルを下げたい方に適した防犯カメラです。
家の購入に関するよくある質問
Q:家を買う場合の「諸費用」には何が含まれますか?
A:仲介手数料、印紙税・登録免許税・不動産取得税などの税金、登記手続きの司法書士報酬、住宅ローンの事務手数料・保証料、火災保険料、固定資産税の精算金などが含まれます。
Q:家を買うタイミングはいつがベストですか?
A:一律の正解はなく、収入の安定やローンの完済年齢から逆算して判断するのが基本です。初めて住宅を取得した一次取得者では、既存(中古)戸建住宅を除き、世帯主の年齢は「30代」が最も多くなっています。また、平均年齢は注文住宅39.4歳、分譲戸建住宅36.1歳、分譲集合住宅39.7歳です。
まとめ
家を購入する際の決め手や妥協点は、住宅の種類によって異なります。国土交通省の統計データでは、新築であることや価格、立地条件などが住宅選びの決め手となっている一方、「価格(予定より高くなった)」が多くの方の妥協点となっています。
予算や立地、間取りなどの希望条件に優先順位を付けておくと、後悔のない家選びにつながります。どのような家を購入しようか迷っている方は、これらの実例を参考にしながら、自分や家族にとって何を最も大切にしたいかを整理すると、納得のいく選択につながるでしょう。





















