分譲マンションの購入を検討する際のポイントは?統計データをもとに解説

住み替え2026.09.25更新(2025.09.30公開)
分譲マンションの購入を検討する際のポイントは?統計データをもとに解説

本記事では、新築分譲マンションを購入する際の注意点や費用、購入までの流れなどを解説します。
新築分譲マンションを購入する際は、物件価格だけでなく、管理費・修繕積立金などの維持費、立地や災害リスク、管理状況を確認することが大切です。また、モデルルームと実際の住戸では、広さや日当たり、眺望などの印象が異なる場合があるため、図面や現地の状況も確認しておきましょう。

分譲マンションの購入は大きな買い物となるため、「何を基準に選べば良いのか」「購入後に後悔しないか」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。本記事では、国土交通省の統計データも参考にしながら、購入前に押さえておきたいポイントを解説します。

【この記事で分かること】

  • 分譲マンション購入時の注意点
  • 購入にかかる費用と住宅ローン
  • 分譲マンションを購入するまでの流れ
  • 統計データから分かる購入者の選択傾向

目次

分譲マンションとは?

分譲マンションとは、建物内の住戸を区分して販売し、購入者が専有部分の区分所有権を持つマンションのことです。分譲マンションには新築と中古があります。法令上の「新築住宅」は、新たに建設された住宅で、建設工事の完了から1年以内かつ、まだ人の居住の用に供したことがない住宅を指します。本記事では、主に新築分譲マンションの購入を検討している方に向けて、購入時に確認したい費用、管理、立地、防災・防犯上のポイントを解説します。新築分譲マンションは価格面での負担が大きくなりやすい一方、最新の住宅性能や設備を備えた物件を選べるなどのメリットがあります。

分譲マンションのメリットと向いている人

  • 利便性の高い立地に住みやすい
  • 共用設備が整っている物件を選べる
  • 計画的な維持管理が行われる
  • 耐震性能・防犯設備を備えた物件を選べる

分譲マンションは、利便性の高い立地や整った共用設備、計画的な維持管理などのメリットが挙げられます。ただし、設備や管理体制は物件によって異なり、管理費・修繕積立金の負担や管理規約による制限も確認する必要があります。

利便性の高い立地に住みやすい

分譲マンションは、駅前や中心市街地など利便性の高いエリアに供給されるケースが多く、通勤・通学、日常の買い物のしやすさを重視する人に向いています。生活動線を効率化したい方にとって、立地の良さは大きな魅力です。

共用設備が整っている物件を選べる

分譲マンションには、オートロックや宅配ボックスなどの共用設備を備えた物件があります。また、管理員の勤務形態や管理会社の対応範囲は物件によって異なります。国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査」によると、分譲集合住宅における宅配ボックスの設置率は92.2%となり、前年度の85.0%から上昇しています。共用設備の利便性や管理体制を重視する人に向いている住まいといえるでしょう。

出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」

計画的な維持管理が行われる

共用部分の清掃や修繕などは、管理組合を中心に計画的に行われるため、建物全体の維持管理を個人だけで行う負担を避けたい人に向いています。こうした計画的な管理体制は、分譲マンションのセキュリティ環境を維持するうえでも役立ちます。

耐震性能・防犯設備を備えた物件を選べる

分譲マンションの中には、オートロックや防犯カメラなどの防犯設備を備えた物件があります。耐震性能や防犯設備の内容は物件ごとに異なるため、建築時期や構造、設備、管理状況を確認しましょう。こうした設備や性能は、防犯性や安全性の向上に加え、居住者の安心感にもつながります。

分譲マンションを購入する際の注意点

  • 物件の市場価格や資産価値を把握する
  • 維持費(管理費・修繕積立金・固定資産税)を確認する
  • モデルルームと実物の違いを理解しておく
  • リノベーションの範囲を確認しておく
  • 周辺地域の治安や災害リスクを調べる
分譲マンションを購入する際の注意点

分譲マンションを購入する際は、物件価格や資産価値だけでなく、維持費や管理規約、周辺の治安・災害リスクなども事前に確認することが重要です。ここでは、購入前に押さえておきたいポイントを解説します。

物件の市場価格や資産価値を把握する

物件の購入前には、周辺の類似物件との価格を比較し、購入価格が相場から大きく離れていないか確認することが大切です。国土交通省の不動産情報ライブラリやレインズマーケットインフォメーションなどで、類似物件の成約価格を調べられます。
将来の資産価値についても、駅からの距離や再開発計画、人口動態などを総合的に検討しましょう。将来的に転売や賃貸運用を検討している場合は特に、資産価値に影響する要素も確認しておきましょう。

維持費(管理費・修繕積立金・固定資産税)を確認する

分譲マンションは物件価格のほか、管理費や修繕積立金、固定資産税などの維持費が継続的にかかります。修繕積立金は将来的に増額されるケースもあるため、長期修繕計画や管理費・修繕積立金の設定内容を事前に確認し、無理のない資金計画を立てておくことが大切です。

モデルルームと実物の違いを理解しておく

モデルルームは家具の配置や照明などによって、実際の住戸とは印象が異なる場合があります。日当たりや眺望、収納の大きさなどは住戸ごとに異なるため、契約前に図面や現地の状況を確認し、実物とのギャップを把握しておきましょう。

リノベーションの範囲を確認しておく

新築の分譲マンションは、物件によっては購入後に間取りや内装などをリノベーションできます。引き渡し後・入居前にリノベーションを行う方法のほか、引き渡し前にオプションで間取りやコンセントの位置変更などが可能な場合もあります。
管理規約では床材の制限、防音規定、工事可能時間、近隣への通知義務などが定められているため、事前に管理会社に詳細を確認しておくことが大切です。

周辺地域の治安や災害リスクを調べる

分譲マンションは利便性の良い場所に建てられていることが多いですが、立地については治安や災害リスクも確認しておきましょう。
警察が公表している犯罪統計データや周辺エリアの犯罪発生状況を活用して、周辺エリアの治安を確認できます。また、夜間の街灯設置状況や人通りは現地を実際に訪れた際に確認することをおすすめします。
周辺の治安やマンションの防犯設備を確認し、必要に応じて防犯カメラやホームセキュリティの導入も検討しましょう。災害リスクについては自治体が公表するハザードマップで、洪水や土砂災害、地震などの危険度を調べておくと安心です。

分譲マンションを購入するまでの流れ

購入までの流れ 確認事項
①情報収集・予算確認 エリア・間取り・予算上限などの希望条件を整理し、無理のない資金計画を立てておく
②モデルルーム見学 日当たりや眺望、収納の広さなど、図面だけでは分からない点を確認する
③購入申し込み 先着順・抽選など販売方式を確認し、申し込みのタイミングを逃さないようにする
④住宅ローン審査 事前審査の結果をもとに、借入可能額と返済計画を確認する
⑤売買契約 宅地建物取引士から重要事項の説明を受け、契約内容に納得したうえで契約する
⑥内覧・引き渡し 内覧会で仕上がりや設備の不具合がないかを確認し、鍵の受け取り・引き渡し内容を確認する

分譲マンションを購入する際は、まず、希望するエリア、間取り、予算などの条件を整理して物件を探します。
気になる物件が見つかったら、モデルルームを見学し、購入を決めたら申し込み・住宅ローンの事前審査へと進みます。審査後は重要事項の説明を受け、内容を確認したうえで売買契約を結びます。その後、住宅ローンの契約や内覧会などを経て、残代金の決済と鍵の受け取りを行い、引き渡しとなります。

統計で見る新築分譲マンションの購入資金

国土交通省の「令和7年度住宅市場動向調査」によると、分譲マンションの購入資金総額は「平均6,443万円(令和7年度)」です。

項目 令和7年度
購入資金総額 6,443万円
自己資金 2,573万円
借入金 3,870万円
自己資金比率 39.9%

出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」
※令和6年度に三大都市圏で新築の分譲集合住宅を購入し、入居した世帯等を対象とした調査
※個別物件の価格や全国平均を示すものではありません

ここからは、分譲マンションの購入資金の内訳や住宅ローンの実態を詳しく見てみましょう。

住宅購入資金と内訳

住宅購入資金 分讓集合住宅

出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」
※令和6年度に三大都市圏で新築の分譲集合住宅を購入し、入居した世帯等を対象とした調査

分譲集合住宅(分譲マンション)の住宅購入資金の平均は6,443万円で、このうち自己資金は2,573万円、自己資金比率は39.9%です。住宅購入資金は、前年度の4,679万円から上昇しています。ただし、年度によって調査対象の世帯が異なる点には留意が必要です。

住宅ローンの返済額・期間・金利タイプ

項目 令和7年度
住宅ローン年間返済額 平均169.7万円
住宅購入資金 返済期間 平均32.4年

出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」
※令和6年度に三大都市圏で新築の分譲集合住宅を購入し、入居した世帯等を対象とした調査

分譲集合住宅(分譲マンション)の住宅ローンの年間返済額は平均169.7万円で、1カ月あたりに換算すると約14.1万円です。住宅ローンの平均返済期間は「32.4年」で、「35年以上」を選択する世帯も見られます。
住宅ローンを利用した回答世帯の金利タイプでは、変動金利型が91.8%でした。また、民間金融機関に融資を申し込んだ分譲マンション購入世帯のうち、希望額の融資を断られた経験がある世帯は8.1%でした。これは調査回答世帯の経験割合であり、住宅ローン審査の通過率を示すものではありません。

統計データで見る分譲マンションの検討ポイント

次に、国土交通省の「令和7年度住宅市場動向調査」から、分譲マンションを購入した世帯の選択理由や妥協したポイント、世帯の特徴などを見ていきましょう。

出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査」
調査対象:令和6年度に三大都市圏で新築の分譲集合住宅を購入し、入居した世帯等
調査対象期間:令和7年9月1日~令和7年12月9日
回収数:270件
※回答形式(複数回答・単一回答)は設問によって異なります。
※各表の順位は回答割合の高い項目を示したものであり、購入者全体への推奨順位を示すものではありません。
※三大都市圏とは、首都圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)・中京圏(岐阜・愛知・三重)・近畿圏(京都・大阪・兵庫)を指します(国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査」の定義)。

分譲マンションを選んだ理由・設備面の決め手

住宅の選択理由(令和7年度)
順位 項目 割合
1位 住宅の立地環境が良かったから 61.5%
2位 新築住宅だから 59.3%
3位 マンションだから 44.4%

出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」

住宅の選択理由で最も多いのは「住宅の立地環境が良かったから」の61.5%です。次いで「新築だから」が59.3%、「マンションだから」が44.4%となっています。分譲マンションは駅や商業施設の近く、再開発エリアなど立地環境が良い場所に建てられることが多いため、立地環境が重視されていることがうかがえます。

設備等に関する選択理由(令和7年度)
順位 項目 割合
1位 間取り、部屋数 67.0%
2位 住宅のデザイン 59.6%
3位 住宅の広さ 41.5%
参考(5位タイ) 防犯性能の高さ 26.6%

出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」

設備等について良かった点を尋ねた設問では、「間取り、部屋数」が67.0%で最も多く、次いで「住宅のデザイン」が59.6%、「住宅の広さ」が41.5%でした。

また、「防犯性能の高さ」が26.6%です。分譲マンションはオートロック、防犯カメラ、モニター付きインターホンやセキュリティシステムなどが導入されていることが多く、防犯性能も住宅選びにおける検討要素の1つとなっていることが分かります。

購入にあたって妥協したポイント・既存(中古)を選ばなかった理由

妥協したもの(令和7年度)
順位 項目 割合
1位 価格・家賃(予定より高くなった) 39.6%
2位 住宅の広さ 30.4%
4位 間取り、部屋数 21.1%
参考(3位) 特になし 22.2%

出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」

住宅選択にあたって妥協した項目では「価格(予定より高くなった)」が39.6%で最も多く、予算と希望条件の調整が必要になった世帯が一定数いたことが分かります。また、価格に加えて、「住宅の広さ」30.4%、「間取り、部屋数」21.1%が上位となっています。

既存(中古)住宅にしなかった理由(令和7年度)
順位 項目 割合
1位 せっかくのマイホームは新築の方が気持ち良いから 53.7%
2位 隠れた不具合が心配だったから 27.4%
3位 リフォーム費用やメンテナンス費用で結局割高になると思ったから 25.2%

出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」

既存(中古)住宅を選ばなかった理由で最も多かったのは、「せっかくのマイホームは新築の方が気持ち良いから」の53.7%です。次いで「隠れた不具合が心配だったから」が27.4%、「リフォーム費用やメンテナンス費用で結局割高になると思ったから」が25.2%となっています。
分譲マンション購入者が中古住宅を選ばなかった背景には、新築への志向に加え、住宅の状態や将来的な維持・修繕費への不安があることがうかがえます。

世帯別(年齢・年収・居住人数)の検討状況

分譲マンションを契約した世帯の平均年齢・年収・居住人数(令和7年度)
世帯主の平均年齢 44.4歳
平均世帯年収 981万円
平均居住人数 平均居住人数 2.7人(最多は3人世帯37.8%)

出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査報告書」

分譲マンションを購入した世帯は、世帯主の平均年齢が44.4歳、平均世帯年収が981万円でした。また、平均居住人数は2.7人となっています。居住人数別では、3人世帯が37.8%と最も多く、次いで2人世帯が30.0%、4人世帯が16.3%でした。

新居を購入する際は防犯対策も欠かさず行おう

新居として分譲マンションを購入する際は、物件に備わっている防犯設備だけに頼らず、住戸ごとの防犯対策も行うことが大切です。
警察庁の令和7年の統計によると、4階建て以上の共同住宅における侵入窃盗の手口は、「無締り(鍵の閉め忘れ)」が39.5%と最も多く、次いで「合かぎ」が24.6%を占めています。
オートロックが設置されているマンションでも、玄関ドアの鍵の閉め忘れや合かぎを使った侵入まで防げるわけではありません。
そのため、分譲マンションの防犯対策で重要になるのが、施錠と合かぎ管理の徹底です。外出時は必ず施錠する習慣をつけ、合かぎは安易に作らず厳重に管理しましょう。
玄関をワンドア・ツーロックにしたり、窓に補助錠や防犯フィルムを設置したりする方法もあります。ただし、玄関ドアや窓への防犯設備の追加は、管理規約で制限されている場合があるため、事前に管理規約を確認し、必要に応じて管理組合や管理会社へ相談しましょう。
さらに防犯性を高めたい場合は、ホームセキュリティを導入する方法もあります。異常を検知した際に警備員が駆けつけるサービスであれば、万一の侵入時にも備えられます。

出典:警察庁「住まいる防犯110番 手口で見る侵入犯罪の脅威」

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集合住宅でも設置を検討できますが、設置場所、固定方法、Wi-Fi環境に条件があります。玄関ドアや外壁、バルコニーなどが共用部分に該当する場合もあるため、事前に管理規約を確認し、必要に応じて管理組合や管理会社の許可を得てください。

まとめ

分譲マンションには、利便性の高い立地、共用設備、計画的な維持管理などのメリットがあります。一方で、購入にはまとまった資金が必要となるため、物件価格だけでなく、住宅ローンの返済額や管理費・修繕積立金なども含めて、無理のない資金計画を立てることが大切です。
また、セキュリティシステムが整っているマンションが多いものの、オートロックのすり抜けや窓からの侵入犯罪なども発生しているため、防犯設備だけに頼らず、日頃から適切な防犯対策を講じることが大切です。

分譲マンションに関するよくある質問

Q:分譲マンションと新築マンションの違いは?

A:「新築マンション」は建築後1年未満かつ未入居の住宅を指し、「分譲マンション」は各住戸を個別に購入できる区分所有形式のマンションを指します。新築の分譲マンションは「新築分譲マンション」と呼ばれます。

Q:マンション購入前に維持費で確認すべきことはありますか?

A:購入前であれば、管理費や修繕積立金の現在額だけでなく、長期修繕計画や将来の増額予定、一時金の有無を確認しましょう。維持費の負担は物件によって異なるため、管理体制や戸数規模も含めて複数の物件を比較検討することが大切です。

Q:モデルルーム見学で確認すべきポイントは?

A:モデルルームでは、室内の広さの感覚、収納、設備、標準仕様とオプション仕様の違いを確認しましょう。日当たりや眺望は、購入予定住戸の位置や図面、現地の状況も併せて確認します。

執筆:ALSOK株式会社

「安全・安心」を皆様にお届けするため、セキュリティのプロフェッショナルであるALSOKが編集しています。日常生活に潜む危険から身を守るための防犯対策、突然の災害に備える防災情報、ご高齢者やお子さまのみまもりまで、暮らしに役立つ確かな情報を分かりやすく発信しています。

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